2020年8月
【第2回】新型コロナ禍による新産業創出プロセス
〜「新しい⽣活・企業活動様式」・「技術⾰新」・「産業⾰新」の循環的発展ループ〜
- 新型コロナ禍による働き方への影響
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新型コロナ禍の働き方への影響は大きく、非接触の労働環境を構築する必要が出てきました。また、就職活動や研修活動においても同様に集合で行うことが出来なくなってきています。
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- 新しい働き方様式
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これらを受けて、労働において家庭でのテレワークに加えて、地方などの遠隔地においてリモートワークをすることが普及してきています。
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雇用のアンバランスを解消する雇用シェアリングなども重要度が高まっています。
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また、就職活動や研修においても、オンラインで行うことが普通に行われるようになってきています。
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- 解決すべき課題
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準備不足の中で直面したリモートワークの現場では、技術面、制度面、生活様式など様々な課題が浮き彫りとなりました。
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リモートワークに際して企業と従業員が最初に直面したのは、ITインフラの構築とセキュリティ対策でした。
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親がビデオ会議、子供がリモート学習を行う事態は、従来の家庭向け通信が想定するトラフィックを大きく上回り、通信遅延が発生しました。
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リモートワーク下により家庭で勤務する従業員のマネジメントに関しても様々な課題が指摘されています。
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一方でリモート化が困難な業務が存在する事もまた課題となっています。
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- 働き方の変化により創出される新産業
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従来の集合イベントからネットで企業と学生をマッチングする就職活動支援サービス。
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集合研修が困難な状況や余暇時間の増加から、法人および個人向けに提供されるオンライン教育・自己研鑽支援サービス。
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コロナ禍でのサービス業において非接触を実現するための、アバターロボット等によるリモート化されたサービス業。
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ホワイトカラーのリモート化を支えるテレビ会議システムを始めとした各種のコミュニケーション支援ツール。
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リモートワークにより社外にある業務端末への新しいセキュリティ対策としてのエンドポイントセキュリティ。
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上り回線にも負荷がかかるビデオ会議システム等に活用のためのセキュアで高速な通信サービス。
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円滑なリモートワーク推進のために一般家庭をカバーするITサポートサービス。
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企業外でのリモートワークによるセキュリティリスクや従業員の孤独等の課題に対応する、保険やオンラインメンタルヘルスケアサービス。
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接触制限の回避の方策の一つとして完全リモートではなく、地方などに職場環境の分散を図るワーケーション。
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- ベンチャー企業群の出現とメガベンチャーの輩出
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これらの見えてきた課題に対応したDX化が進展する事により、企業においてはホワイトカラーの生産性向上、個人においてはワークライフバランスの向上、社会にとっては一極集中リスクに対応する職場分散による地域創生など、様々な変革が想定されます。
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企業、家庭、社会における働き方革新を推進し支える、多様な技術・サービス・ベンチャー企業が浮かび上がってきました。それらのIPOが期待されるような具体的企業や注目される新サービスについて、次項で表にまとめています。
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